農作業のあらゆる場面に欠かせない存在!?農業機械に関する雑学を幅広くご紹介

農業機械は農作業を行うときに利用する機器の総称で、作業の種類ごとにいろいろな農業機械があります。ただ、数台の農業機械を導入するとなると費用も掛かりますし、維持管理にも費用コストが必要になることから、トラクターを導入してこれに接続する作業車を数種類導入する農家が多いようです。トラクターは多機能型の農業機械で、インプルメントを接続することで土を耕したり平坦にしたり、荷役を行うなどさまざまな用途で活用できる万能マシーンです。
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農作業のあらゆる場面に欠かせない存在!?農業機械に関する雑学を幅広くご紹介
- 農業機械の代表格でもあるトラクターは人類の歴史を大きく変化させた鉄の馬
- トラクターは回転と引っ張る2つの仕事を行う農業機械
- トラクターは特定の仕事だけなく多機能性を持つ農業機械
- トラクターは意外なほど精密性を持つ農業機械
- トラクターは耕す役割を持つ農業機械
- 田植え機は苗を植える役割を持つ農業機械
- コンバインは収穫する役割を持つ農業機械
- インプルメントにより農業機械の役割の幅は広がる
- トラクターは農作業の中でも負荷が大きな作業を担うため強力なエンジンを搭載している
- トラクターは農業機械の主役!主な作業①:代かきやあぜ塗り
- トラクターは農業機械の主役!主な作業②:肥料や除草剤の散布
- トラクターは農業機械の主役!主な作業③:作物や農具などの運搬
- トラクターは農業機械の主役!主な作業④:車体にパケットを装着してローダーとして使用
- コンバインは収穫・脱穀・選別を一貫して行う農業機械
農業機械の代表格でもあるトラクターは人類の歴史を大きく変化させた鉄の馬
農業機械にはいろいろなものがありますが、トラクターは農業機械の代表格でもあり農業の歴史そして人類の歴史を大きく変化させた鉄の馬ともいわれています。古くは耕すときには馬を利用していたわけですが、トラクターの登場で馬から農業機械へとバトンタッチされたことになります。
ちなみに、トラクターはラテン語の「引く」の言葉に由来されているもので日本語に直訳すると牽引車の意味を持ちます。エンジンの動力を持ち、後方には作業機を引っ張りながら駆動させる仕組みを持ちます。田畑の面積が狭い場合でも、小型タイプがあり導入することで作業をより楽に単時間でできるメリットもあります。
なお、トラクターは1892年にアメリカで発明された農業機械で、人力や家畜の力で行っていた農作業を全て機械で賄えるようになりました、土を耕して収穫物の運搬など人や馬がやっていたことを代行してくれる人類の歴史を大きく変化させた鉄の馬といっても良いわけです。
トラクターは回転と引っ張る2つの仕事を行う農業機械
1892年アメリカで開発された農業機械がトラクター、誕生から130年以上が経過しており現代の農業にか欠かすことができない存在になっています。農業機械は農作業を効率的に行う目的で使用するもので、トラクターなどの農業機械が誕生するまでの間は人間や家畜などが土を耕したり、収穫した野菜や穀物などの運搬などを行っていたわけです。
収穫時期を迎えると、朝早くから日が暮れても作業が続くことも珍しいことではない、このような生活を送る農家はトラクターといった農業機械の誕生により仕事が楽になったことはいうまでもありません。
トラクターは2つの仕事をする農業機械で、その仕事とはシャフトを回転させることとシャフトの回転力により連結してある作業機に伝えて動かすといったものです。
このような作業機は、土を耕すロータリーや代かきを行うハロー、肥料を撒くブロードキャスターなどがありますし、田んぼの畦成型畦塗機や牧草刈取りやロールづくり、雪国などでは除雪用ロータリーなどさまざまな作業機を取り付けることができます。
トラクターは特定の仕事だけなく多機能性を持つ農業機械
農業機械の代表格でもあるトラクターは特定の作業だけでなく、多機能性および精密性を持つといわれています。トラクターにはさまざまなアタッチメントが用意されていますが、それを動かすための回転機構とモノや作業車を引っ張るメカニズムが搭載されている農業機械です。
田植え機や草刈機も代表的な農業機械になりますが、これらは特定の作業に特化したもので、冒頭でも説明したアタッチメントや連結させる作業機をチェンジさせることで一連の農作業の大半を賄えるようになります。用途に応じた作業機を用意しなければならないのですが、高額な農業機械を用途ごとに揃える必要もないですし集約された農業機械の場合はメンテナンスなど保守コストの削減効果も期待できるなど経済的に活用できるメリットもあります。
土を耕す作業は非常に負荷の大きな仕事でもあり、頑丈な躯体を擁します。しかし、作業機でもあるロータリーは油圧およびマイコンでコントロールされるなど精密性も兼ね備えています。
トラクターは意外なほど精密性を持つ農業機械
農業機械の中でも利用頻度が高いのがトラクター、田畑を耕したり収穫物を運搬したり通常数種類の農業機械が行う作業を1台で賄えるメリットを持ちます。
そのため、多機能性を持つ農業機械といわれていますが最近はコンピューター制御の製品が多くなっていて意外にも精密性を持つともいわれています。水の流れで土が流出してしまったり水位の差が生じて水たまりができることもある関係から、田畑を耕すときには地面を平らに仕上げることだけなく一定の深さに耕さなければなりません。
トラクターには、油圧機能でロータリーの高さを維持させると同時に付属している押さえ板の角度をマイコン制御により深さを一定に保つことができます。さらに、左右両輪のタイヤで高低差が生じた際にもロータリーは常に水平を維持するなど運転する人も安心して作業できるメリットもあります。
古い時代のトラクターはマイコン制御などの機能がありませんでしたが、技術の進化により作業性が向上していることはいうまでもありません。
トラクターは耕す役割を持つ農業機械
トラクターは牽引するための農業機械です。作業機を取り付けることで、施肥や播種、収穫や草刈りまで多くの農作業ができます。 耕すのもトラクターの得意な作業です。ロータリーという複数のツメを回転させる作業機を使って、土を起こし、雑草と一緒に細かく砕いて耕し整地します。この耕起作業をすることで土が空気を含み、乾燥させることで作物が育ちやすい環境が整います。肥料を撒いた土にロータリーを使うと、攪拌されて肥料が均等に行き渡りよい土壌になります。 良質な土壌づくりには、プラウという農業機械も使えます。プラウは天地返しという、上の土と下の土を入れ替えるためのもので、ロータリーよりも深く耕すことが可能です。表層の雑草や病原菌を下層に埋め、下層に住む微生物が酸素や窒素を供給した、肥沃で通気性の高い土を上層に出して植物が育ちやすくします。深く耕すことで植物は深くまで根を張ることができ、成長促進効果も得られます。プラウを使ったあとは、ロータリーなどに付け替えて整地しましょう。
田植え機は苗を植える役割を持つ農業機械
田植え機は農業における重要な役割を果たす先進的な農業機械の一つです。その名前からもわかるように、この農業機械は主に田んぼに苗を植える役割を担います。昔ながらの手作業に比べて、田植え機は効率的で迅速な作業を可能にし、農業生産性を向上させる重要なツールです。 田植え機は様々な形状とサイズで利用可能で、異なる地域や作物に合わせて設計されています。その基本的な仕組みは、土地に均等に苗を植えることです。収穫時に均一な収穫物を得ることができ、農産物の品質と収量が向上します。田植え機の動作原理は一般的には以下のようになります。まず箱から苗を供給する装置が取り付けられています。一定の間隔で取り出し土地に植え付けるための機構に供給されます。その後土地に植えるための部分があり、これが土地に苗を埋め込む役割を果たします。一方、操作手は機械を進めながら、苗を植える間隔や深さを調整することができます。これにより、畑全体に均等にできます。 田植え機の利点は多岐にわたります。まず、人手に比べてはるかに速く、正確に苗を植え付けることができます。作業労力を大幅に削減し、作業効率を向上させます。また、均等に植え付けられた苗は、均一な生育と収穫を促進し、収量と品質を安定させます。さらに田植え機は農作業の季節に大量の作業力を提供し、労働者の負担を軽減します。 田植え機は現代の農業において不可欠なツールの一つとなっています。その効率性と生産性向上の役割により、農業の発展に寄与し食料供給を支える重要な役割を果たしています。農業の未来においても田植え機の進化と改善が期待され、持続可能な農業生産に貢献していくことでしょう。
コンバインは収穫する役割を持つ農業機械
以前は稲刈りといえば鎌で稲の根元を切り、脱穀機に稲の穂を突っ込んで米のみを取り出していました。しかし今は手で刈りとる作業を行うことはほとんどなく、稲刈りから脱穀までを自動でコンバインが行います。コンバインはキャタピラのついた操縦式の農業機械で、田んぼの稲に沿って真っ直ぐに走らせることで刈り取りします。刈られたものは裁断部にベルトコンベアで送られ、藁と米に分断されます。米は搭載されているタンクに収納され、藁は細かく切断されて田んぼに撒かれるのです。タンクが一杯になると上部に取り付けられている筒から排出され、集められて乾燥機に運ばれます。このコンバインはほとんどの稲を刈り取りできますが、田の四隅や端はうまく刈り取ることができず、この部分は手で刈らなければなりません。他にも風などで倒れていると刈り取りは困難で、この場合も稲をあらかじめ起こすか鎌で刈ります。操縦するには慣れが必要な農業機械ですが、農作業の時間を大きく短縮させた画期的だ機械です。
インプルメントにより農業機械の役割の幅は広がる
作物を育てるとき、田畑の土壌づくりが重要な要素を持ちます。これは農業に携わる人はもちろん家庭菜園を楽しんでいる人も把握しているのではないでしょうか。田畑をしっかり耕して肥料を与えて数日間馴染ましてから種を撒いたり苗を植えるのが基本です。トラクターは、この土壌づくりに欠かすことができない農業機械ですが、土を耕すときのロータリーやインプルメントと呼ぶさまざまな作業機械を接続することで耕運機、肥料や農薬の散布、種まきや苗の植え付け、草刈りや収穫物の運搬などさまざまな仕事を1台で賄うことができる農業機械になります。なお、トラクターは農作業の中でも比較的負荷が大きな作業を行う関係から強力なエンジンを搭載してるため、その力をフルパワーで発揮できるような装置を搭載しているのが特徴です。このように、インプルメントを使うことでいろいろな農作業を楽にしてくれます、作業効率が高まるので人員が不足しているときでも役立つ存在になってくれる農業機械といえましょう。
トラクターは農作業の中でも負荷が大きな作業を担うため強力なエンジンを搭載している
トラクターは大型タイプになるとキャビン内は季節に応じて冷房や暖房を入れることができる、どのような場所でも走行できるようグリップ力が高く大きなタイヤを装備しているなどの特徴を持つ農業機械です。農業機械の中でもさまざまな用途で利用できることからも、農作業には欠かせない存在になっていますが数ある農作業の中でも負荷が大きな仕事をすることになる関係から強力なエンジンを搭載しています。農業機械のメーカーにもよりますが、エンジンはディーゼルで自然環境に配慮した形で高出力を実現している車種が多いようです。さらに、低騒音で低燃費などからも作業中の音もきにならない、燃料費の削減効果も期待できる点も環境に優しい農業機械といえましょう。なお、一般的な車のエンジンと異なる点は凹凸のある場所でも力強く仕事ができることです。トラクターは作業車を接続していろいろな仕事ができる農業機械で、凹凸のある場所でも、作業者を力強く引っ張ることができるトルクを持ちます。
トラクターは農業機械の主役!主な作業①:代かきやあぜ塗り
農業機械の主役ともいえるトラクターは、シャフトを回転せて連結している作業機に回転力を伝えて駆動させる仕組みがあります。
この仕組みは作業機が、土を耕す(ロータリー)や代かきをする(ハロー)、肥料散布(ブロードキャスター)などの仕事を行います。
代かきは稲作に欠かせない仕事で、農業機械がない時代は人力や家畜などの力を利用して農機具で行っていました。
代かきは、田んぼに水を入れて土地を細かく耕して表面を平らにならす作業の総称で、田んぼの状態を整え田植え作業をスムーズに行えるようにする、苗の成長を助けると同時に田の管理をしやすくするなど重要な作業です。
そのため、上手に代かきを行うことで水の管理がしやすくなり、雑草も減るので稲の成長への期待ができるメリットに繋がって来ます。
なお、一般的に田植えが始まるまでに代かきは2回くらい行うといいますが、最初は荒く土を砕くように行う、2回目は土面をきれいにならすように行うといいます。
トラクターは農業機械の主役!主な作業②:肥料や除草剤の散布
トラクターは、牽引することができる農業機械です。
作業機を取り付けることで、土を耕すことから種まき、収穫や除雪まで行えます。
除草剤の散布に使う作業機はブームスプレイヤーです。
広い農地に満遍なく、効率的に除草剤を撒くことができます。
土の消毒に使うことも可能です。
トラクターは、夏に行うことが多い薬剤散布の重労働を軽減します。
ハンマーナイフモアを取り付けると、太くて硬い茎や葉などを切り刻んでくれるので草刈りもできます。
施肥に使われるのは、ライムソワーという作業機です。
ライムソワーは、石灰やヨウリンなどの粉末状やペレット状の肥料を撒くための農業機械です。
粒状の肥料や土壌改良資材などの散布にはブロードキャスターという作業機も使われますが、ライムソワーの方が散布幅が狭く、量が均一になります。
一般的に使われる遠心式のブロードキャスターは、ディスクの遠心力で肥料を飛ばす仕組みで、散布幅や量を調整でき、能率的な作業を可能にします。
トラクターは農業機械の主役!主な作業③:作物や農具などの運搬
トラクターの作業機で、運搬に使われるものにはトレーラーがあります。
動力のついていない運搬車両で、コンバインや田植機などの農業機械を運んだり、作物や肥料を運んだりします。
トレーラーと積載物を含めた車両総重量が750kgを超えている場合は、牽引免許が必要です。
主に収穫物や飼料などの運搬や積込みなどで使用される農業機械は、フロントローダーです。
トラクターの前方に装着し、左右から前方に張り出した2本のアームを操作します。
様々なアタッチメントがあり、バケットは土や砂利などの材料を運搬するための作業機です。
フォークは食器を連想させる、先端に二本以上の突起がある金属製の棒で、パレットやベールを運搬します。
クレーンは多くの場合トラクターの後部に設置して、木材やパイプなどの長いものを運搬するのに使います。
トラクター用のクレーンを装着して公道を走る場合に、高さが2メートルを超えるときは大型特殊免許が必要です。
トラクターは農業機械の主役!主な作業④:車体にパケットを装着してローダーとして使用
農業機械のローダーとは、荷物を積み込む機械のことです。
トラクターのフロントローダーは、主に収穫物や飼料などの運搬や積込みなどに使います。
前方に張り出した2本のアームを操作する仕組みで、先端に付けるアタッチメントには多くの種類があります。
バケットは、土や砂利などの材料を運搬するための作業機です。
金属製の箱状の容器で、前面が開口部となっています。
フォークは、先端に二本以上の突起がある金属製の棒で、パレットやベールなどの運搬に使います。
ベールとは、草や干し草を運びやすいようにまとめたものです。
ベールグラブはベール専用のアタッチメントで、金属製の爪と呼ばれる突起が複数付いており、角型や円筒型のベールをつかんで運びます。
バックホーはトラクターの後部に装着するローダーで、土や砂利などの掘削や積み込みに使われる農業機械です。
フロントローダーとバックホーを同時に装着すると、トラクターを前後に回転させるだけで、掘削と運搬の両方の作業が可能になります。
コンバインは収穫・脱穀・選別を一貫して行う農業機械
コンバインは刈取りをしながら脱穀ができる農業機械で、普通型と自脱型に分けられます。
普通型は汎用性が広く、刈取部を取り換えることでトウモロコシや大豆など多くの作物に対応可能です。
作物の全体を取り込み、必要な部分だけを選別します。
シンプルな構造でメンテナンスが楽ですが、大型で選別機能は自脱型よりも劣ります。
自脱型は稲や麦の収穫に特化した農業機械で、バインダーで刈り取ったあと穂先だけを取り込んで脱穀と選別を行います。
普通型のコンバインで作業をしていた時代もありますが、稲や米粒を傷つける恐れがあることから日本独自に開発された農業機械です。
そのため米や麦を栽培している場合は自脱型、多くの作物に対応させたい場合は普通型のコンバインを選ぶとよいでしょう。
また自動運転で農業の負担を減らす、稲を傷つけない、情報支援機能付きなど、コンバインのメーカーによって特徴があるため、どのような機能が必要かを考えて選ぶことも大切です。